こんにちは。
埼玉県の朝霞市、新座市、志木市、和光市を選挙区といたします、国民民主党埼玉県第4区総支
部長の浅野克彦です。

先日の国会の最終日近くに、採決が深夜まで流れこみ可決された、重要土地等調査規制法案に
ついて、様々な意見があります。
国民民主党はこれに賛成を致しました。
野党の中で足並みが乱れているなどとも言われておりますが、このことに対して私の見解を述べ
たいと思います。

重要土地等調査規制法案とは

まずどういった法案かというと、例えば北海道のニセコや、あるいは日本の中の水源地など、そう
いったところで外国人による土地の取得というのが相次いでいることに危機感を覚えた人たちの
声を受けて、日本としてもこのことについて何らかの規制をしていかなければならない、といった思
いで作られたのがこの法案です。

具体的には、原発の周辺や、自衛隊の周り、もしくは国にとっての重要施設、あるいは水源地、そ
ういった重要な土地を売買、賃貸等も含めて活用するときに、どういう目的でどんな活用をするつ
もりなのかということを届け出て許可を得ることが必要になります。

一方で懸念事項があるという意見もありました。

この法案自体は話だけ聞いていると非常に良さそうに聞こえますが、外国人だけではなくて、この土地を取得、あるいは活用しようとする日本人に対してもこの規制がかかってきます。

且つ、法文の中に具体的な土地の範囲や、具体的な規制の内容の記述がありません。
つまり、国会が承認することによってこの規制のやり方というのを政府が好きなように決めていけるのではないか。

まるで白紙委任状を渡しているような、どうとでも出来る様になるのではないかといった、非常に大きな私権の制限につながる恐れがあるという意見もありました。

この話を聞いて皆さんは様々な意見をお持ちになると思いますが、私の見解としては、例えば水源地、あるいは自衛隊の基地の周り、原発の周りなど、国にとっての重要な施設の周りを外国の方が取得をすることについては規制していかなければいけないと思います。

極端なことを言えば、水が足りなくなったときに、自分の土地から出ている水源、水については一切売りませんと言われたり、あるいは原発の周りの大切な土地について、例えばカメラで見たり、様々な情報を取得するような設備をつくることを許してしまうことに危機感を持つことは、非常に当然のことだと思います。

一方で、単純に日本の方がそこで何かをしようと思ったときに、いちいち国に全ての情報を明かさなければいけないというのは、ある意味で経済活動の阻害になったり、極端なことを言えば政府が気に食わない人に対してはその土地の活用をできなくさせるような恐れがあるのではないか、と言った疑念を抱く方がいらっしゃるのも事実だと思います。

ここで一番大事なことは、メリットとデメリットを考えた時にどちらを取るべきか、ということだと思い
ます。

確かに私権の制限につながる懸念があることは事実ですが、これは例えば国会の質疑の中で、懸念される様な事態が起きたときにどうなるのかといったことに対する政府の答弁を記録に残し、後々もし訴訟になったときに国側がその答弁に縛られる体制をつくっていくということが国会の一つの役割ではないかと思います。

懸念事項があるからといって、完璧な法律をつくるまで待っていようとすれば、当然のことながら待っている間に更に土地の取得が進んでいってしまいます。
法律は成立してからしか施行出来ませんので、遡って運用することができません。

その時点で様々な土地が取得されていれば、その土地に対する許可権限や許認可を持つということができなくなりますので、まずは一歩前進させることが大事になってきます。

しかし、規制という観点から見れば今回の法律が十分であるとは思えません。

外国人の方や、悪意をもって運用する人に対しては取得をさせない、あるいは場合によってはそれを適正な価格で買い戻すといったような強硬的な手段がとれるようにするシステムも必要になってくると思います。

だからこそ、今回はまずこの法案を通して、運用していく中で様々な問題点を明らかにし、よりブラッシュアップしていくことが必要です。

法案に問題がありそうだから何でもかんでも止めるのではなく、一個一個進めていくことこそが国会に求められている役割ではないでしょうか。

ともすると日本というのは、いつも完璧で100%何の心配もないものだけを求めて、判断がどんどん遅くなっていくということに陥っていると思います。

これは最近言われているウォーターフォール型といわれるものです。
そうではなくアジャイル型の、まず動きだして、そこから必要に応じて修正していくということが必要になってくるのではないでしょうか。

日本の政策におけるウォーターフォールとアジャイルについてはまた次の動画でお話をさせていただきたいと思います。

皆様方はどう考えられるでしょうか。
私、浅野克彦の見解を述べさせていただきました。
どうもありがとうございました。