皆さんこんにちは。
国民民主党埼玉県第四区総支部。
朝霞市、新座市、志木市、和光市を選挙区とします、衆議院予定候補者の、総支部長あさの克彦でございます。

今日は、コロナ収束後の日本について、皆さんと考えていきたいと思います。

「子供にツケを残さない」というセリフは、いろんな政治家が使っていると思います。
では「ツケ」とは何でしょうか。
昔はよく借金だと言われていました。
日本の財政規律を正さなければ、日本はいずれ破綻してしまう。
借金を子供に残さないためには、今頑張って我慢をしていかなければいけない。
こんな論がありました。

しかし、最新の経済論で行けば、通貨発行権を持っている国が、その中央銀行、日本であれば日銀への借金に関しては、事実上、借金とは言えないということが理論的に証明されています。
もちろん、無尽蔵にお金を刷ればいいわけではないので、概ねインフレ率が2~3%までは、その状態を保てるということです。
従って、今は積極的に国からお金を出して、財政出動により経済を潤わせていく政策が必要です。このことは、我々国民民主党も主張しておりますし、国もおおむねその方向で動いていると思います。
もちろん財務省からの抵抗がありますが。

さて、最初の話に戻します。
では「子供へのツケ」とは何でしょうか。
国における子供世代に対するツケは、この国を衰退した状態で渡すという事ではないでしょうか。
数字を追いかけて新しい理論に目を向けるのではなくて、今までの常識にとらわれ、そして結果として国がどんどん衰退した状態で渡していくと、子供たちは、その衰退した国の中で苦労していかなければいけなくなります。
大事なのは、発展していく、あるいは安定して成長する、そういった国の姿にしてから渡していくことだと、私は思います。

自分たちの子供の世代に、日本をそのように渡すためには、ただ単純に消えていくお金ではなく、次なる産業を生み出していくところに、どんどん積極的にお金を出していくことが必要です。
例えばIT分野や、ITを中心としたインフラの整備。
国全体の交通網もだいぶ整っていますが、まだ足りない部分もあると思います。
そういった部分を新しい技術で様々に発展させていくことが、日本には必要になってきます。
しかし、その際に「中抜き」という仕組みが問題となってきます。

ご存じの通り、日本は政府が出す事業に、ある特定の広告代理店が絡んでいる企業、もしくはその広告代理店が直接運営する企業が引き受けていることが多くなってきました。
今回のオリンピックでも、その組織委員会の中にそういったものが見受けられます。
あるいは年金の支払いが滞っている方々に催促をするような団体、こういったところにも広告代理店の方たちが入っています。
コロナにおける様々な対策にしても、COCOAと言われるアプリの開発、あるいは給付金の支給といった事業にさえ、なぜか広告代理店が関わっている企業・団体がまず国から受注をしています。
そして運営費の中で、ある一定の管理費か何かのお金を差し引いた上で、実際にその仕事をする企業に仕事を出していくという状態です。
実際に仕事をしている企業に直接受注させれば、その企業はもっと利益が上がるでしょうし、もしくはもっといい仕事ができたかもしれません。
国から直接受注した広告代理店の関係企業が何の仕事もしていないとは言いませんが、どうして直接現場の仕事をしないところでどんどんお金が抜かれていくのでしょうか。

日本は内需の国で、雇用を守らなければいけません。
だからこそ、昔でしたら、生産者がいて、それを仕入れる方がいて、市場で売買され、価格が決まり、それを仲卸の方々が小売店に卸していき、そして一般消費者のもとへ届く、といったような流れがあり、いくつもの段階がありました。
しかし今、日本は労働力が足りないと言われています。
どうして労働力が足りないのに、このような間を通る流れをたくさん用意しなければいけないのでしょうか。
少なくとも国や自治体が発注する事業において、こういった中抜きのようなことを行っていては、いつまで経っても、ある特定の企業・団体・個人が利益を得て、実際に現場で働いている方達の収入が上がらない現状は変わりません。
公共事業も同じです。
決まった単価で、それなりの日当が出ることになっているのに、実際に現場で工事をされている方々の日当は、その半分や三分の一くらいになってしまうこともあると聞いています。
こんな金額では職人さんたちが食べていけない、といった企業経営者の方もいらっしゃいました。

この中抜きの構造をまず何とかしない限り、どんなに財政出動をしても、結局本当に現場で仕事をこなしている人たちが潤うことがありません。
そして、この現場で働いている人が潤わないと、消費が活性化されません。
だからこそ、私はこういった中抜きをどうやって止めるのかを考える必要があると思います。
国が発注する工事であれば、例えばその発注先の仕事、二次受け、三次受けに対しても、元受けである国はきちっと責任を持たなければいけない、といった縛りを作ることや、実際に仕事をせずに、そのまま他の企業に外注するのであれば、受注はさせない、といった決まりが必要です。

ITを駆使し、様々な制度を構築していかなければ、こういった慣習として成り立っているものを防ぐのは難しいかもしれません。
しかし、本当に現場で汗水流しながら働いている方々が潤うような財政出動をやっていかなければ、日本に将来はないと思っております。
従って、子供にツケを残さないのであれば、まずは借金を減らすことではなく、衰退を止めることが必要です。
そして、その衰退を止めるためには、中抜きをまずやめさせ、中抜きが無い状態の所に真水となるお金が入っていくような制度を構築することが、これからの日本には必要になってくると考えております。

皆様はどうお考えでしょうか。
あさの克彦でした。